ぷかぷか浮いている風船ってとっても可愛くて見ているとつい子供に戻ったような気分になりますよね。
そんな風船ですが、どうして浮くのかご存知でしょうか?
ヘリウムガスを使って浮かせる方法や、紐などを使って浮いているように見せる方法などを紹介していきます。
風船ってどうして浮くの?
自分の息で膨らました風船が浮かないんだけど、どうして?という質問をよくいただきます。
風船がぷかぷかと宙に浮く原理を簡単に説明しますね。
自分の息で膨らました風船が浮かない理由
普段私たちが吸って吐いている空気には窒素や酸素が混ざっています。
「ヘリウムガス」という空気よりも軽いガスで風船を膨らませると、風船に入っている気体が空気よりも軽いことから、風船の中に入れた気体の浮力が上向きに働くことで風船が浮きます。
自分の息で膨らませた風船が浮かないのは、息の成分が窒素、酸素、二酸化炭素で「ヘリウムガス」よりも重く、吸って吐いている空気と同じ重さだから浮かないのです。
なんとなく風船が浮く原理が理解できましたか?
次はヘリウムガスについて少しだけ詳しく説明していきます!
ヘリウムガスってなに?
ヘリウムガスは水素ガスに次いで2番目に軽いガスで無色・無臭・不燃性であり人体に無害です。
ヘリウムガスは貴ガス(大気中の存在量が非常に少ないこと)と呼ばれアメリカ、カタール、アルジェリア、ポーランド、ロシアなどの天然ガス田から生産されており、天然ガスから分離して作る方法が一般的です。
日本ではヘリウムガスを生産することができないので全て輸入に頼っていることも事実です。
また、沸点は摂氏マイナス269度であらゆる物質の中で最低であり、無味・無臭・無色、重さは空気の約7分の1で水にもほぼ溶けません。
風船や気球用、医療用MRIの磁石の冷却用など他にも半導体・原子炉・光ファイバーなど様々な分野に使用されています。
ヘリウムガス以外のガスじゃ浮かないの?
空気よりも軽い気体には、ヘリウムガスと水素ガスが存在します。
ですが、水素ガスには引火・爆発の危険性が高いことから現在では風船を膨らませるのに使用するのは禁止されています。
今ではヘリウムガスを入れて風船を浮かせるのが主流ですが、昔は水素ガスを入れている業者もよくあったみたいです。
弊社にあった「日本ゴム風船商工会による20年のあゆみ」によると、昭和39年と昭和52年に水素ガス入りゴム風船の事故防止についてという資料が東京消防庁から注意事項や事故防止策が記載されたものが掲載されていました。
今考えると恐ろしいですよね。
安全なヘリウムガスで風船をたくさんの方に安心して楽しんでもらえるような時代になってよかったと感じます。
ヘリウムガスが不足している?
現在、世界中で不足していると言われています。
原因として背景にあるのは中国や韓国の急速な経済成長と言われています。
半導体や光ファイバーの大量生産が 可能になり、これらの製造設備の冷却に不可欠なヘリウムガスの使用が膨らんだとされています。
実際、日本でも不足しているのを風船業界にいると様々な方からのお話で本当に世界中で不足しているんだなと実感します。
ヘリウムガスを入れないと風船は浮かせませんが、ヘリウムガスを使わない飾り付けや手で持てるワンタッチ棒などを使った飾り付けもとても可愛くできます!
徐々にご紹介していきますので楽しみしていてください!!