風船に企業の名前やイベント名が印刷された風船をもらったことが、ご自身が小さい頃やお子様がいるご家庭などであると思います。
印刷された風船を「名入れ風船」と呼びますが、どうやって印刷されているかご存知でしょうか。
創業してから30年以上独自の技術で「名入れ風船」を主に仕事としてきた弊社が簡単に解説します!
風船の印刷の種類
風船の印刷の種類は大きく分けて2つあります。
シルクスクリーン印刷とオフセット印刷です。
Tシャツなどの印刷を頼むのに目にしたことがある方が多いと思います。
この2つの印刷方法やメリット・デメリットについて解説していきますね!
シルクスクリーン印刷(シルク印刷)
スクリーンと呼ばれる細かいメッシュ状の生地に感光剤を均一に塗り、トレーシングペーパーに黒色で印刷した紙(版下)をガラスの上に貼り付け紫外線を当てます。(露光)
数分紫外線を当てた後、水で感光剤を洗い流します。
感光剤は紫外線に当たると固まるので周りの部分は固まり、トレーシングペーパーに黒く印刷した場所は固まらずメッシュ状の生地だけが残ります。
ざっくりとした説明ですがこの状態までの工程を製版と呼びます。
製版ができたら次は印刷です。
印刷したいものの上に版を乗せ、インクを乗せスキージを使って印刷し乾燥させます。
風船以外にも、Tシャツや布製のバックなど様々なものにこの印刷方法が使われています。
風船にシルクで印刷する場合は、昔は手作業で一つづつ風船を膨らまして版を乗せスキージを使い印刷をしていましたが、
時間がかかってしまうので現在は機械で印刷するのが主流です。
シルク印刷のメリット
・インクが厚く乗るのでベタが綺麗に出る
・インクの色が一色ではなく多色刷りが出来る
・細かいイラストや文字が出る
シルク印刷のデメリット
・オフセット印刷よりも単価が高くなる
・版代が高い
・版の管理が難しく毎年版代がかかる可能性がある
細かい文字や線などがとても綺麗に印刷されるので、
販促品や配布用では無く、ブランド名の印刷や印刷した風船自体を販売するといった方にオススメです!
オフセット印刷
印刷したい版下のネガをとり、ガラスの上にネガを乗せその上に光感光樹脂を乗せ蓋をしてひっくり返しベースの部分を作り、次に印刷したい部分を露光し版を作成します。
紫外線を通らなかった部分が版の周りの部分となり、印刷したい部分(ネガの透明の部分)は紫外線を通すので固まります。
消しゴムハンコのように出っ張った部分が印刷部分となります。
オフセット印刷のメリット
・大量生産に向いているので単価が安い
・シルク印刷と比べると質はやや劣りますが結構キレイ
・版が保管がしやすいので毎年版代がかからない
オフセット印刷のデメリット
・ベタの部分にムラなどが出やすい
・細かい線や文字は潰れる可能性がある
・同じ部分に印刷ができないのでインクの色は一色のみ
大量生産ができ価格が安くなるため販促用や配布用などの大量に使うイベントなどに向いています。
シルク印刷よりは質は少し劣りますが、思ったよりもキレイな印刷ができます。
シルク印刷もオフセット印刷にも共通しているのが、風船を膨らましてから印刷をするということです。
膨らまさないと印刷は出来ませんが、これは一つづつ検品していることと同じです。
風船を作るときに出来てしまう小さな穴(ピンホール)があると風船は膨らみません。
なので、無地の風船よりも印刷された「名入れ風船」のが不良が少ないんです。
イベントなどで子供たちに配ったりするのは印刷された名入れ風船のが不良が少なく、
また文字やイラストが描いてあることで宣伝効果は抜群です!
シルク印刷・オフセット印刷のお互いのメリット・デメリットなどをご紹介しました!
大量配布したいときはオフセット、質を求めるならシルク!
使い道によって選択肢があるのっていいですよね!
アルミの風船などにカッティングシートなどで貼り付けて自分で作ったり
転写したりして作る方法もあるのでまたご紹介しますね!